LANDFALL Vol.20

熱工学を実用に結びつける

みなさんは、「熱」と聞いて何を思いつくだろうか。沸騰した湯などのごく日常的な物事が頭に浮ぶだろう。事実、熱に関する問題は、私たちの生活に密着しているものが多い。なぜなら、この世界のあらゆる現象には熱の収支が必ずといってよいほど伴うからだ。例えば、一見熱とは無関係に見えるコンピュータの世界ですら、熱はとても重要な問題である。スーパーコンピュータのチップの単位面積当たりの発熱量は、原発のそれに匹敵する。従って、発生する熱を効率よく放熱することは不可避な問題である。このように熱工学にはとても身近な問題が多いが、個々の問題に注目すると、まだ解明されていないものが多くある(1993年10月当時)。今回は、「熱」の種々の課題を研究なさっている黒崎晏夫教授にお話をうかがった。