LANDFALL Vol.23

生体に学び、生体を越える

現在、肝炎や肝臓がんなどによって数多くの命が失われている。肝臓移植は医学的にも最も優れた治療方法であるが、免疫による拒絶反応などがあって全てが成功するわけではない。このような現状の打開案として、人工肝臓の開発が期待されている。だが、人工肝臓が実用化されるためには、生体との適合性と機能に十分に配慮しなくてはいけない。つまり、人体にはもちろん、人工肝臓側にも免疫反応による不都合な反応を引き起こさずに目的とする機能を果たすことが要求される。今回、お話をうかがった赤池先生は生体適合性にも優れた「ハイブリット型人工肝臓」の研究をなさっている。