LANDFALL Vol.3
豊かな人間性を育む環境を目差す
私たちは家という建築(=環境)に住み、校舎という物的環境の中で学んでいる。人間と環境としての空間の歴史をさかのぼれば、人類の誕生まで行きつくであろう。建築学の目標が建築という物的環境を創ることにあることは今も昔も変りはない。しかし、近代化の発展の中でその目標を達成するために、いくつかのプロセスを統一的に考える必要がでてきた。それを考察する建築学の分野として「建築計画学」がある。戦後発達した領域という意味で、建築学の中でもっとも新しい分野である。今回お話をうかがった谷口汎邦教授は、この分野のパイオニアの一人である。