LANDFALL Vol.68
中性子過剰核に魅せられて
原子の中心に存在する原子核は、陽子と中性子が核力により結びついた、核子の集合体である。その大きさは原子と比べて非常に小さく、半径がおよそ10-15m程度しかない。通常の原子核構造については我々が知っている通り、すでにほとんどのことが解明されている。しかしその一方で、極端に中性子の数が多い中性子過剰核などの不安定核については、未だその性質が解明されておらず、現在、多くの研究者が解明に取り組んでいる。本稿では、中村先生が加速器実験を通して行っている、中性子過剰核の研究について紹介する。